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新卒時代(DeNA)の 5 ヶ月を可視化してみる

4 月になり、コロナで大変な状況の中、新卒が入社しました。1 年前には自分が入社していると考えると感慨深いものがありますね。

それと同時に自分が 1 年前と比べてどのぐらい成長したのかは振り返る時間を作らなければわかりませんよね。しかも、振り返るための材料が無ければ余計に、自分は成長しているのだろうけど、どんなふうに成長したのかわかりませんね。

先に結果をまとめてみると新卒 1 年目(2019 年)の 11 月から翌年 3 月までのタスクの達成状況を表にしたものをお見せします。

上から 5 つ(GCP/Infra/DB/web/Server)はある意味同じとも取れますし、MECE な分け方じゃなかったと反省していますが、とにかく一つのタスクで 1pt 分のイメージです。1 つのタスクは「〇〇をやる」的なイメージです。基本的に業務とかぶらないようにタスクは作っています。

トピック消化数(2019 年 11 月)消化数(2019 年 12 月)消化数(2020 年 1 月)消化数(2020 年 2 月)消化数(2020 年 3 月)合計
GCP1053110
Infra4083015
DB-126110
web-15181842
Server222317131287
外部系--0101
ビズ力--2204
未知の領域への挑戦-140611
睡眠205016
その他9332118
合計3843473840206

※ - はその時点で未作成トピック

結果的に私は 2019 年 11 月から 2020 年 3 月末までの間に個人の時間を使って 206 のタスクを消化していたみたいです。

各項目についての詳細は後々話すとして、まずは

あなたはこの数ヶ月でどのぐらい成長しましたか?

どきっとする質問ですね。成長意欲が人よりかは少し高い私の場合は、成長しているのか、成長したい方向はこのままで良いのか、という自問自答をよくしがちです。1 年目の 4 月から半年の間には周囲の優秀な人材と自分を比べて成長できているのかと、嫌というほどその思考とぶつかりました。

優秀な人材に囲まれて、他人と自分を比べることで落ち込むこともいーーーーーっぱい。ありました。最初の半年はひたすらいろんな知識に触れインプットばかりしていたような印象です。できることなら、この時にアウトプットも兼ねてブログに残したり、誰かに説明するかの如く言語化することが必要だったかもしれません。

ミクロな視点で直近の自分を見つめ直すと中々自分の成長に気づけないものです。

タスク管理

私が 2019 年 11 月から管理したタスクの消化数を先に結果からお見せしておきます。詳しい説明は後の方でやりますが、サーバーサイドの知識と挑戦チケット、ビジネス力、睡眠の項目という分け方がされているというぐらいの認識で大丈夫です。

トピック消化数(2019 年 11 月)消化数(2019 年 12 月)消化数(2020 年 1 月)消化数(2020 年 2 月)消化数(2020 年 3 月)合計
GCP1053110
Infra4083015
DB-126110
web-15181842
外部系--0101
Server222317131287
未知の領域への挑戦-140611
睡眠205016
ビズ力--2204
その他9332118
合計3843473840206

※ - はその時点で未作成トピック

さて、先に新卒 1 年目の後半のタスク管理の結果をお見せしましたが、1 年目の前半のことについても振り返ってみましょう。

2019 年 4 月から 2019 年 11 月を振り返ってみる

なぜこの期間を振り返るのかということですが、新卒 1 年目でありつつ、あまり深く考えずにがむしゃらにやっていた時期だからです。

特に 4 月から 9 月の半年の間はひたすら周囲の優秀な人と自分とを比較することで、自分の成長とか価値がどうなのかみたいなものに振り回されて、仕事に向き合えてなかったです。振り返ってみてもあの頃は良くなかった。ただ、今振り返って思うことは、私が大学院までそういう近い場所に優秀な同期がたくさんいる環境におらず比較することがほとんどない状況で育ったので DeNA という優秀な人が集まるハコの中で初めて大海を知ったのだと思います。結局経験を積んで、自分を振り返ったり視座の異なる人と話すことで解消できるものだと思います。

話が少し脱線しましたが、9 月にはあるプロダクトで golang を使った API 開発を経験することになりました。最初の数ヶ月はひたすらがむしゃらにプロダクトにコミットしてエンジニアとして既存のコードを読み、開発に焦点を当て慣れる作業でした。しかも私は golang を触ったのが入社してからの研修で基本文法すらままならず、さらに静的型付け言語も初だったことで心理的なハードルも技術的なハードルも大きかったように感じます。

がむしゃらにやっていたこともあり、9 月に Join した開発から最初の数ヶ月の間でどのくらい成長したのかというものを可視化する手段というものを全く考えずにやっていました。そんなこともあり振り返った時に自分がどういうことをしていたのかがよく分からなくなるという状況に陥りました。

そこで私の上司(メンター)の人と相談をして自分が業務外での勉強とかを、何かしら記録として残せるような体制を作ろうと考えました。そして多くの人が使っているツールの一つである Trello というサービスを使って自分のタスクを管理することにしました。Github でも同様のことができそうでしたが、私の使用方法的に、チケットを切って消化するという何のアレンジ性もない単純な使い方だったので、ぱっと見よさそうな雰囲気のしていた Trello で押し進めることにしました。

この決断をしたのが 10 月の半ばぐらいでした。

ちなみに Trello で管理する前はよくノートかPost-itをよく使ってメモしていました。

個人的には Post-it 最強説あるぐらい使い勝手よかったです。

ただ、Post-it は後に残るような管理方法は向かないので、あくまでメモとしての役割を続けてもらうことにしました。(ちなみに Post-it は専用のアプリでデータを写真で保存できるようになるので、それ使うと Post-it の有用性が倍増します)

2019 年 11 月から 2020 年 3 月までを振り返ってみる

2019 年 11 月

本格的に個人用のタスク管理を始めた最初の月です。最初はとにかく業務で必要そうなタスクを手当たり次第に登録して、毎週のタスクへと振り分けていくというスタイルで進めました。

trello 上では次のようにして進めました

  1. 項目毎に分けてタスクを切り分ける

項目は GCP/Infra/Server とかのやつです

  1. 切り分けたタスクの中から今週やりたいことを設定する

  2. タスクが終わったら「終わったー!!」という Done 用の場所に移動します

各月ごとの「終わったー!!」というタスクをまとめておくという状況を作りました
各タスクにはラベルが割り振られているので見直したときに、特定の月に消化したラベルを見直せるようにしました

タスク一覧
タスク一覧

タスクが入っているリストのタイトルは

  • いつかやるゾーン
  • ビズ力&分析力
  • 10 万人を支えるサーバ構築能力
  • 今週やりたいことリスト
  • 終わったー!!(ここは各月)

として、よくある

  • ToDo(いつかやるゾーン・ビズ力&分析力・10 万人を支えるサーバ構築能力)
  • Doing(今週やりたいことリスト)
  • Done(終わったー!!)

の構成を取りました。言葉ゆるくしてるのは、やる気出そうだからです w

では、11 月の実績を見直してみましょう。

トピック消化数(2019 年 11 月)
GCP1
Infra4
DB-
web-
外部系-
Server22
未知の領域への挑戦-
睡眠2
ビズ力-
その他9
合計38

2019年11月
2019年11月

プライベートな内容も入ってるのでぼかしが入っています。

多くのポイントはServerに割り振られていますが、感触としては Golang と CleanArchitecture に関する学習が多かったです。

Golang は udemy で Learn How To Code: Google’s Go (golang) Programming Language を購入して出勤中と業務後にひたすら動画を見つつ、写経して play-ground していました。この動画はとてつもない量(46.5 時間)のビデオがついてきますが、通常時でも 4200 円で購入でき、割引時には 1500 円という圧倒的なコスパを誇るコースです。今でもまだ見返したいコースがたくさんあるのでおすすめです。が、一気に全部見るとおわらないので、基礎だけ押さえたらあとは業務とか個人開発の時に気になった部分だけ(Channel とか Goroutine とか)を見るようにしてみれば良いのではないでしょうか。

Clean Architecture はClean Architecture 達人に学ぶソフトウェアの構造と設計を使って学びました。この本は Clean Architecture に関する具体的なコードは一切出てきませんが、概念を知るために必要な本でした。チームでの勉強会用の本としても使いました。今思い返せば、研修中に同期がこのアーキテクチャで API を開発していたのはかなり挑戦していたのだなぁと思えるぐらいには、私にはすぐに理解できるアーキテクチャではなかったです。

この本は流し読みしたら全く理解できないと思いますが、チームのためにできるだけコードレベルで説明できるようにしたり、必要な計算(安定度とか抽象度)とかをしたらかなり理解が進みました。Rails で MVC で十分なんでもできると思っていた頃からすると、Clean Architecture のようなアーキテクチャが様々生まれているのも納得できる良書でした。これはエンジニアなら 1 回は読んでおいて損はないのではないでしょうか。

2019 年 12 月

12 月はチーム開発にも少しずつ慣れてきて、運用・保守の流れにも携わりました。少し気持ちに余裕が出てきたので、Web の技術を個人開発で学んでみることにしました。またまた udemy でReact Hooksを学び年末には断捨離アプリを作ったりもしました。11 月とチケット消化の内訳は似ていますが、Web のフロントエンドの技術を学んだ分 Web のトピック消化量が多くなりました。

トピック消化数(2019 年 12 月)
GCP0
Infra0
DB1
web15
外部系-
Server23
未知の領域への挑戦1
睡眠0
ビズ力-
その他3
合計43

2019年12月
2019年12月

udemy での動画学習は上級者になるためには向きませんが、初学者がとりあえずその技術を使ったことあるという状況を作るためにはとても早く到達できますし、とりあえず何かを作れる状況には到達しやすいと思います。難しいことは、色々開発している中で突っ込んでいけば良いか!と思えた時期でした。(それまでは、学ぶ時に深いところにも手を出したいなぁと思って、結局よくわからん…。みたいになること多かったのです。)

2020 年 1 月

社会人になって初めての年越しでした。実は 2019 年の 11 月に引っ越したこともあり、金欠で実家に帰省できませんでした。1 年のうちに 2 回引っ越したのは初めてでした w。ちなみに、東京で引越しをする時に激安引越し業者に頼んで 3 万ぐらいで引越せたのはかなりよかったと思います。安いと信用できないかなぁとか思っていたのがぶち壊されたいい経験でした。

トピック消化数(2020 年 1 月)
GCP5
Infra8
DB2
web1
外部系0
Server17
未知の領域への挑戦4
睡眠5
ビズ力2
その他3
合計47

2020年1月
2020年1月

開発の中の役割として、運用・保守に関わることが増えていたので GCP や Infra に関連する学習が増えていました。また学習したことを定着&深みを持たせるためにアウトプットとしてブログを多めに書き始めたのも分かりますね。

2020 年 2 月

Golang でプログラムを書いていると低レイヤな部分にも興味が出てくるのですが、2 月はそういう意識を持つために低レイヤなことを学ぶことを少し意識強めに過ごしました。プログラムはなぜ動くのか 第2版 知っておきたいプログラムの基礎知識という本でメモリとか CPU に関することを学習しました。

さて、2 月の実績を振り返ってみましょう。

トピック消化数(2020 年 2 月)
GCP3
Infra3
DB6
web8
外部系1
Server13
未知の領域への挑戦0
睡眠0
ビズ力2
その他2
合計38

2020年2月
2020年2月

開発において、リリースを担当できるようになりいよいよサーバーサイドの担う役割が大きくなっていきました。そういった役割に伴って責任感が増してきて、DB 設計などの勉強にも手を出しました。

また、2019 年の年末から学習し始めた Web のフロントエンドの学習の中で、SPA における辛みの OGP 対策にも興味が出た頃でした。若干悪手ではありましたが、GCP の Cloud Function を用いて index.html を返すプログラムを書きました(SSR 使えるのならば今はそちらの方が良いかなとも思います)。

また、チームの輪読会で学んでいたClean Architecture 達人に学ぶソフトウェアの構造と設計も完走しました。輪読会があると意地でも本を読み調べようとするので積極的に活用するのが良さそうです。

2020 年 3 月

1 年目最後の月となりました。1、2 月ぐらいからでしたがチーム的な事情もありサーバサイドのメインの業務は自分が担当するようになっていました。気負うことはしないですが、いよいよ責任感を持って業務を遂行するための能力がついてきました。自分が適当にしたり、流れを追っていなかったりすると小さいチームでは影響がモロに出ますから。

チーム全体のことを自分ごととして捉えられるようになったことは大きな成長だったかと思います。事業部長と話した時に「チームの仲間のことを家族として捉えてみたらどうだろうか」という言葉がとても響いたのが影響を及ぼしました。たった一回の面談でこの言葉が出てくるのはすごすぎて尊敬です。

トピック消化数(2020 年 3 月)
GCP1
Infra0
DB1
web18
外部系0
Server12
未知の領域への挑戦6
睡眠1
ビズ力0
その他1
合計40

2020年3月
2020年3月

1 年目の最後ということもあり多くの人がその半年の振り返りをやることかと思いますが、私の場合は加えて人生の振り返りと人生の目標についても考える時期となりました。

また、この onemuri.space を WordPress から Nuxt+SSR でゼロから作り直す判断を下した月でもありました。ブログを移行した話はブログに書いておいたので是非お読みください。

5 ヶ月の成長をまとめてみる

  • 2019/11
    • タスク管理をし、Golang と CleanArchitecture を学ぶ
  • 2019/12
    • Golang と CleanArchitecure の学習を継続しつつ、Web フロントエンドの学習をする
  • 2020/1
    • サーバーサイドの責務が大きくなってきて GCP/Infra の学習を導入しつつ、ブログを日常的に書き始める
  • 2020/2
    • 責務がさらに大きくなり、DB 設計・アーキテクチャの学習をしつつ、Web フロントの学習を継続
  • 2020/3
    • サーバーサイドメインの責務を持つようになりエンジニアとしての責任力が特に成長した、またブログを自作で作れるぐらいには Web フロントが書けるようになった(理解してるとは言ってない)

こうやってまとめてみるといいですね。毎週タスクの管理をしていたので 2020 年 3 月に到達していたい状況を黙々と達成できるようにタスクに落とし込んでいたのはよかった点だと思います。むしろ想像よりも多くのことを任せていただけるように信頼を積み重ね、学習を想像よりも早く進めていけたのはとても良かったと思います。

デメリットとしては、想像もつかないほどの爆発的な成長をしているわけではないのが惜しい点です。まぁ、爆発的な成長してどうするの?という話ではあるので、結局のところは自分がどうなりたいのかというところが大きいと思います。

なので、2020 年 3 月には人生目標を設定したことはとても大きかったと思いますし、まだまだ詰めて行きたいと思っていますし、自分のタスクにも設定しています。

ちなみに、2020 年 3 月のタスクをよく見てみると JIRA移行 とありますが、Trello から JIRA へとタスク管理を移行しました。個人的にはエピックという機能が最高にイケてるのと、各タスクにポイントをふれるようにしたかったからです。JIRA 使ったことない人いたら、よくわからないと思いますが、無料で作れるので是非試してみてください。個人でやるには高性能すぎるぐらいだと思いますが、タスク管理して本気で改善していきたい人にはとても有能なツールになると思います。

まとめ

エンジニア新卒の 5 ヶ月の可視化いかがだったでしょうか。それだけしか成長してないの?とか、そんなにタスクこなしたの!?とかいろんな視点あると思いますが、私的には成長を実感できるぐらいには充実した 5 ヶ月間でした。

それにタスク管理が一助していることは確実だと実感しています。皆さんも是非、本記事のタスク管理方法を参考にして自分の成長を手助けしてみてはいかがでしょうか。

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